主催:京都市久多いきいきセンター・久多学区社会福祉協議会・
ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都市
共催:ロームシアター京都・京都市左京区社会福祉協議会
「京都会館」の名前で親しまれてきた岡崎のロームシアター京都が、公共劇場としてのアウトリーチ事業で、左京区最北の久多にやって来ました。
11月14日、町中よりも一足早く紅葉真っ盛りの京都市久多いきいきセンターに、演出家のごまのはえさんとプロの俳優さんお二人が登場。まずは、ト書きのないセリフだけの1枚の台本が配られ、①結婚記念日の夫婦 ②野球の試合に負けて帰ってきた孫とおばあちゃん ③姉と姉から借りたピアスを無くした妹 という、3つの異なる場面設定で同じセリフで、目の前でお芝居が始まりました。
いよいよ久多の皆さんが演出家になってト書きを考える番!となった時、久多の暮らしと町中の暮らしが随分違うことがわかり、80歳~90歳代の参加者の方々が働き盛り子育て真っ最中40年前の久多を場面に、ごまのはえさんも加わり、左京区社会福祉協議会の職員も呼び込まれ、即興のお芝居が始まりました。
当時市内には久多の高校生のための寮があり、そこから高校に通う息子が夏休みに久多に帰ってきたシーン、今は閉店している農協スーパーに、一輪車で年末のお節の買い物をするシーン。久多の皆さん、40年前のあの頃を思い出しながら、俳優さんに「そんな感じじゃなかった」と注文も飛び出していました。
「皆さんに楽しんでいただくつもりが、僕たちが楽しませていただきました」と、演出家のごまのはえさん。
翌日、いきいきセンターでは、「もっとこう伝えたら良かった…」と、昨日の久多劇場の話題で持ちきりに。
これからも、いろいろな方に、左京区の山間地に関心を持っていただき、いろいろな楽しみを届けていただければと思います。